ADHD・HSP併発

ADHD・HSPについて

ADHDとHSPはどちらも生きづらさを感じることが多い特性ですが、実は両方を持っている人もいるのです。では、ADHDとHSPの併発はどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。それでは見ていきましょう。

ADHDとHSPについて

ADHD(注意欠陥多動性障害)は、注意力が散漫になりやすく、落ち着きがなく、衝動的に行動してしまう傾向があります。

HSP(高感受性人格)は、繊細で敏感な気質を持ち、刺激に対して過敏に反応してしまう傾向があります。

ADHDとHSPは、それぞれ独立した診断基準を持ち、異なる原因や特徴を持っています。

ADHDとHSP併発のメリット・デメリット

併発する事で、良い事も困難な事もあります。さっそく見ていきましょう。

メリット

1.細かい作業や物事に対する注意力を保つことができる

2.人の感情に敏感なため失言や衝動性が減る

3.クリエイティブな分野に活かすことができる

実は、良い事はこんなにもあるんです。ひとつずつ詳しく見ていきます。

1.細かい作業や物事に対する注意力を保つことができる なので起業に向いていたりします。

・興味や情熱を持つ対象に対しては集中力を発揮しやすい傾向があります。特定の作業や課題に対して興味を持ち、それに対する情熱を感じる場合、注意力を維持することが容易になります。

・注意力を保つためには、環境を整えることが重要です。外部の刺激や騒音に敏感であるため、静かな場所や刺激の少ない環境を選ぶことが役立ちます。適切な環境を整えることで、集中力を維持しやすくなるでしょう。

・タスクのプラニングや時間管理に困難を抱えることがありますが、適切な戦略やツールを使用することで補うことができます。タスクを細分化し、優先順位をつけることで、注意力を維持しながら作業に取り組むことが可能です。

・感受性が高く過敏な傾向があるため、ストレスや不安が注意散漫さを増幅させることがあります。マインドフルネスやリラックス法を取り入れることで、心を落ち着かせ、注意力を保つことができます。

・サポートや適切なツールの使用によって、注意力を向上させることができます。例えば、タスク管理アプリやリマインダーを使って予定を管理したり、ノートや手帳を使用して情報を整理したりすることで、作業に集中しやすくなるでしょう。

2.人の感情に敏感なため失言や衝動性が減る

・HSPの特徴の一つは、他人の感情や状況に対して高い感受性とエンパシーを持つことです。これにより、他人の感情を敏感に察知し、より思慮深く行動することができます。感受性が高まることで、言葉遣いや行動に対して注意深くなり、ADHDにありがちな失言や衝動的な行動を減らすことができるかもしれません。

・自己認識や自己制御の能力が向上することがあります。HSPの特性は、内省的な性格傾向と関連しています。内省的な人々は、自分自身や自分の行動について深く考える傾向があります。この内省的な性格特性が、言動を制御し、他人の感情に対してより注意深くなることにつながる可能性があります。

・注意散漫さや衝動性の症状を抱えるADHDと、深い思考や感受性の高さを持つHSPが組み合わさることで、情報をより綿密に処理し、思慮深い意思決定を行うことができるかもしれません。

・心理療法やカウンセリングを通じて、適切なコーピング戦略やスキルを習得することができます。これにより、感情に敏感である一方で、失言や衝動性をコントロールするためのツールを身につけることができます。

3.クリエイティブな分野に活かすことができる

・HSPの特徴である高い感受性と観察力は、クリエイティブな分野での洞察力や創造性を高める役割を果たします。HSPの人々は、環境の微妙な変化や感情の微細なニュアンスに敏感であり、それらを表現する力を持っています。これにより、芸術、音楽、文学、デザインなどのクリエイティブな分野で独自の視点やアイデアを生み出すことができます。

・ADHDの特徴の一つは、創造性やアイデアの連想力が高まることです。ADHDの人々は、異なるアイデアや視点を結びつける能力があり、直感的な発想や非凡なアイデアを生み出すことができます。この創造性やアイデアの連想力を持つことで、新しい視点や斬新なアプローチをクリエイティブな分野で活かすことができます。

・ADHDの人々は、興味を持った対象に対して非常に熱中し、ハイパフォーマンスを発揮することがあります。この熱中度と集中力は、クリエイティブな分野での創造的な取り組みや作業において有利に働くことがあります。長時間集中できる傾向があり、アイデアの追求や表現活動に没頭することができます。

・ADHDとHSPの併発では、フロー体験と呼ばれる状態に入りやすいことがあります。フロー体験とは、完全に没頭し、時間を忘れるほどの集中状態のことを指します。この状態では、創造性が高まり、アイデアや表現が自然に生み出されます。クリエイティブな分野においては、フロー体験を得ることが重要であり、ADHDとHSPの併発の人々はこの状態を容易に体験しやすいかもしれません。

・既成の枠にとらわれず、新しいアプローチやアイデアに積極的に取り組むことができます。クリエイティブな分野では、新たな試みや革新的なアイデアが求められるため、このリスクテイキングと柔軟性の要素は重要な役割を果たすことがあります。

デメリット

1.マルチタスクに追い込まれやすい

2.興味が移りやすく中途半端になりやすい

3.気になることが多く、焦りやすい

4.許容量を超えて活動してしまう

こちらもひとつずつ詳しく見ていきます。

1.マルチタスクに追い込まれやすい

・ADHDの特徴の一つは、注意散漫さや刺激への敏感さです。ADHDの人々は、複数の刺激やタスクに同時に注意を向けることが困難であり、注意が散漫になる傾向があります。また、HSPの人々は、外部の刺激に敏感であるため、周囲の出来事や情報に敏感に反応し、それによって新たなタスクや刺激に引き込まれることがあります。

・興味を持たないタスクや単調な状況に対して飽きやすく、新鮮な刺激を求める傾向があります。また、HSPの人々は、刺激への感受性が高いため、長時間同じ刺激にさらされると疲れや飽和感を感じやすくなります。これにより、複数のタスクに取り組むことで刺激の多様性や新鮮さを保とうとする傾向が生じ、マルチタスクに追い込まれる可能性が高まります。

・刺激への反応性が高まり、即時報酬を求める傾向があります。ADHDの人々は、刺激に対して反応が速く、即時の報酬や刺激を得ることで快感を感じることがあります。また、HSPの人々は、刺激に対して敏感であり、刺激の変化や新たな情報に引き寄せられることがあります。このような特性があるため、複数のタスクに切り替えることで刺激や報酬を得ようとする傾向があり、マルチタスクに追い込まれることがあります。

・時間管理が困難な場合があります。注意散漫さや刺激への敏感さがあるため、タスクの優先順位や時間の配分をうまく管理することが難しくなる場合があります。これにより、複数のタスクに取り組むことで時間がうまく使えず、マルチタスクに追い込まれる傾向が生じます。

2.興味が移りやすく中途半端になりやすい

・ADHDの人々は、興味が移りやすく、新しい刺激やタスクに引き寄せられる傾向があります。また、HSPの人々は、外部の刺激に敏感であるため、周囲の出来事や情報に反応しやすく、興味が移りやすくなります。

・ADHDとHSPの併発では、刺激への飽きや飽和感が生じやすいです。ADHDの人々は、興味を持たないタスクや単調な状況に対して飽きやすく、新鮮な刺激を求める傾向があります。また、HSPの人々は、刺激への感受性が高いため、長時間同じ刺激にさらされると疲れや飽和感を感じやすくなります。このような要素が重なると、興味が中途半端になり、次の刺激やタスクに移りやすくなります。

・ADHDとHSPの併発では、新鮮さと即時報酬の追求が興味の移りやすさに関与することがあります。ADHDの人々は、新しい刺激や体験に興味を持ち、それによって即時の快感や報酬を得ることを求める傾向があります。また、HSPの人々は、新たな情報や刺激に敏感であり、それらが興味や喜びをもたらすことがあります。このような要素が組み合わさると、興味が中途半端になり、新しい刺激やタスクに移る傾向が高まります。

・ADHDとHSPの併発では、刺激への反応性が高く、新奇性への関心が強いことがあります。ADHDの人々は、刺激に対して反応が速く、新たな刺激や情報に敏感です。また、HSPの人々は、刺激への感受性が高いため、新しい体験や刺激に対して興味や関心を抱きます。このような特性があるため、興味が中途半端になりやすく、新たな刺激を求める傾向があります。

3.気になることが多く、焦りやすい

・ADHDとHSPの併発では、感情の高まりと敏感さがあるため、気になることに対して過剰に反応しやすくなります。ADHDの人々は、感情のコントロールが難しい場合があり、小さなことでもイライラや焦りを感じやすくなります。また、HSPの人々は、感受性が高いため、周囲の刺激や状況に対して強い感情的反応を示すことがあります。これにより、気になることが増え、焦りや不安が生じやすくなります。

・ADHDとHSPの併発では、自己のパフォーマンスに対するプレッシャーを感じやすいです。注意散漫さや刺激への敏感さがあるため、タスクに集中し続けることや周囲の期待に応えることが難しくなる場合があります。これにより、自己の能力や成果に不安や焦りを感じることがあります。

・ADHDとHSPの併発では、過度な自己要求や完璧主義傾向が見られることがあります。気になることが多い状況で、自己に対して高い基準を求めるため、物事がうまく進まないと焦りや不安を感じる傾向があります。

4.許容量を超えて活動してしまう

・ADHDとHSPの併発では、刺激への反応性が高く、活動性が高まる傾向があります。ADHDの人々は、刺激に対して反応が速く、活発な行動を取ることが多いです。また、HSPの人々は、刺激への感受性が高いため、外部の刺激や環境の変化に対して敏感に反応し、活動性が高まることがあります。これにより、多くの活動に取り組む傾向が生じ、許容量を超えて活動してしまう可能性があります。

・ADHDとHSPの併発では、刺激の過多と興味の移りやすさが関与することがあります。ADHDの人々は、興味が移りやすく、新たな刺激や体験を求める傾向があります。また、HSPの人々は、刺激への感受性が高いため、周囲の刺激に敏感に反応し、刺激の多様性を求める傾向があります。このような要素が重なると、多くの刺激を求めるためにさまざまな活動に取り組む傾向があり、許容量を超えて活動してしまう可能性が高まります。

・ADHDとHSPの併発では、時間管理が困難な場合があります。注意散漫さや刺激への敏感さがあるため、タスクの優先順位や時間の配分をうまく管理することが難しくなる場合があります。これにより、多くの活動に取り組むことで時間がうまく使えず、許容量を超えて活動してしまう可能性があります。

・ ADHDとHSPの併発では、成果や成功への強い欲求があることがあります。多くの活動に取り組むことで、多くの成果や成功を得ることを望む傾向があります。しかし、欲求が強すぎるために許容量を超えて活動し、疲労やストレスを引き起こす可能性があります。

まとめ

・細かい作業や物事に対する注意力を保つことができる

・他人の感情に敏感なため失言や衝動性が減る

・クリエイティブな分野に活かすことができる

・マルチタスクに追い込まれやすい

・興味が移りやすく中途半端になりやすい

・気になることが多く、焦りやすい

・許容量を超えて活動してしまう

以上のような症状は、ADHD・HSP併発の人に共通して見られる傾向です。しかし、これらは必ずしもすべて当てはまるわけではありません。また、これらの症状は障害や問題と捉える必要はありません。ADHD・HSP併発の人は、自分の特性を理解し、それを活かす方法を見つけることで、より幸せで充実した人生を送ることができます。

私自身、注意散漫で忘れっぽくて、熱しやすく冷めやすくて、衝動性もあって、すぐ動揺してしまったり、人が怒ってると自分が怒られているみたいに苦しくなってしまったりと、かなり自分は駄目だなと、生きづらいなと思って生きてきたけれど、原因はこの特性にあったのか!!! だから頑張りすぎて爆発してたのかと目から鱗状態でした。ハッキリと診断された訳ではありませんが、自分を知る事が出来て嬉しい限りです。

今後も、このブログを通してみなさんと一緒に、特性を持ちながらできるだけ幸せになれる道を見つけて諦めずに進んでいきたいと思います。

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